2021年01月31日

「得る」よりも「削ぎ落としたい」|2021年1月の座談会

東京で、強く、美しく、賢く働く40代以降の人のためのメディア「Beautiful 40’s(ビューティフルフォーティーズ)」。2021年1月の座談会テーマは「今、削ぎ落としたいこと」。2020年の変化と混乱を経て、アップデートされている価値観。そんななかで「得る」ではなくあえて「手放したいもの」、3人で考えてみました。

左・編集長 池田美樹 twitter
中央・プロデューサー 守山菜穂子 twitter
右・プロデューサー 福光みなみ

 

美樹: 2020年はいろいろと大きく世の中が変わったけど、自分自身の考え方も変わったよね。

みなみ: うん。色々と見直すきっかけになったな〜。

菜穂子: 今日は、話したいテーマがあるんです。「2021年、削ぎ落としたいこと、やめること」。軽くしたい! いろいろと!

美樹: いいね! 私もいろいろ生活をシンプル化しているところなので、ぜひ話したい!

 

みなみは、働き方の変化とともに
ファッションを見直し

みなみ: ワーク・フロム・ホーム(在宅勤務)になって、ファッションは削ぎ落とされたね。私はぜーんぜんお洋服買わなくなっちゃった。

菜穂子: 確かにー! 出かける機会が激減したから、おしゃれする機会もなかった。

美樹: 昨年は本当に服を買わなかった!

菜穂子: むしろ、どんどん売ってました、メルカリで(笑)。

みなみ: そうだよね。それでも少しだけ買った服は、「Zoomしやすい服」でした。

菜穂子: 具体的には、どんな感じ?

みなみ: つまり、上半身は明るめ、下半身ラクめ。そういうコーディネートにフォーカスしてたな。

菜穂子: なるほどね。私は靴を全く買わなかったなあ。革靴を履く機会がなかったから、ずっと手持ちのスニーカー履いてた。

美樹: なんか、服を減らすと気持ちが軽くなるよね。クローゼットがごちゃごちゃしていると、心も重くなる感じ。

菜穂子: うーん確かに。「削ぎ落としたいこと」という意味では、まずダブついてるクローゼットを削ぎ落としたい! 

みなみ: 私は、ぱっきり買うのをやめたわけじゃないけど、「あるものでなんとかする」みたいなのを加速させたかなー。

美樹: それ、フランスでは “ le Système D(ル スィステム デー)” というんだよね。「ありあわせの物を工夫して切り抜ける」という意味。私は雑誌『Olive(オリーブ)』を読んでフランスに憧れた世代だけど、やっぱり今でも学ぶことが多いなあ。

みなみ: それ、いいコンセプト! 洋服だけじゃなくて、キッチン周りも「あるものでなんとか」すると、気分いいよね。

菜穂子: 自宅にいる時間が長いから、工夫したり、洋服や道具をちょっと直すこともしやすい。

みなみ: まずは買い物する前に「本当に必要かな?」「本当に気に入って使い続けられるかな?」って自問し続けることにします。

 

菜穂子は、付き合いが良すぎる
自分を見直したい!

菜穂子: 私は、「人付き合い」を削ぎ落としたい。こう宣言すると、各所で問題が発生するかもしれないけど(笑)、今年は「付き合いが良すぎる自分」をやめたいですね。

みなみ: 人付き合いね。具体的に、どのあたりが気になってるの?

菜穂子: 「知り合いがやっているイベントに、一応、顔出しておこう」とかね。勉強会とか食事会に「来てください」って言われて「じゃあ行ってみるか」みたいなやつ。いわゆる社交の場ね。お誘いいただくのは本当にありがたいんだけど、しんどくなってきた。

美樹: うん、わかる。昨年は本当に飲み会がほとんどなかったんだけど、それですごく心身が楽なことに気がついてしまった(笑)。

みなみ: あー、そうね、私は子どもが小さかったときにもう時間がなさすぎて、そういうものはすべて時の彼方に消えていったかな……。

菜穂子: 「子どもがいるので、パス」っていうのは、飲み会を断るいい理由になると思う(笑)。うらやましいです。

みなみ: なるほど、理由がないと断りにくいっていうことか。

菜穂子: そうなのよ。「基本ヒマでしょ?」って思われている、単身者あるある(苦笑)。

美樹: 「その日はちょっと…」って断ると、「じゃあ都合のいい日はいつ?」って聞かれたりもするよね(笑)

菜穂子: 「付き合いのいい人あるある」だね。

みなみ: おふたりとも人気者! 私には、そんなお誘い来ないぞ。

菜穂子: 「あの人は、誘っても来ないから」と思われていると、むやみなお誘いは来ないよね。削ぎ落とされていていいよ。それでも、大事な人からはちゃんと誘われるから、それで十分。

みなみ: そうね、すでにわりと削ぎ落とされまくってる(笑)。私としては、今いてくれる人たちは大事にしたいかな。

美樹: 年齢を経たら、大切な少数の人たちと人間関係があればそれで十分に幸福、という研究結果もあるから!

菜穂子: そうなんだ。まさにそれだ。これからは、大切な少数の人たちと人間関係を構築するのに、丁寧に時間を使いたいなあと思います。

みなみ: とはいえ、そういう会には、なにかメリットがあったから行ってたのでは?

菜穂子: もちろんそうね。フリーランスで仕事していると、ランチ会、飲み会は貴重な情報交換の場にもなるから、比較的、積極的に行こうとはしていたな。人と会わないと情報入ってこないし。

美樹: 確かにそうだよね。でもなかなかリアルに人と会えない今、情報交換の形も変わっていくかもね。

 

美樹は、より深く自分を見つめ直す
「マインドフルネス瞑想」に傾倒中

美樹: 私は、自分自身の中を削ぎ落としているところ。去年の8月から本格的に「マインドフルネス瞑想(めいそう)」を始めたんだけど、ちょうど半年ぐらい経って、ものすごく頭の中が整理されたんだよね。

みなみ: 頭の中が整理! 聞いただけで気持ち良さそう。

菜穂子: 「マインドフルネス」と「瞑想」って、どちらも聞いたことはあるけど、よく知らないや。どんなものなのか教えて。

美樹: 「マインドフルネス」は、「今、ここ」に心を留めて、もう過ぎてしまった過去やどうなるかわからない未来に、心を煩(わずら)わせないことなのね。

みなみ: ふむふむ。具体的には、どうやるの?

美樹: 「マインドフルネスな心」を養うために、「瞑想」という方法を使って練習するわけ。医学的なエビデンスがあって、瞑想を8週間続けてやると、マインドフルネスな状態になりやすくなると言われているよ。

みなみ: 8週間! 結構、長く練習するんですね。

菜穂子: なるほど、「マインドフルネスな状態」がゴールで、「瞑想」は手法なんですね。

美樹: そうそう! 私が参加しているのはオンラインのマインドフルネスサロン「MELON」というところなんだけど、15分〜75分までのいろんなクラスがあって。インストラクターさんの誘導に従って軽くヨガをやった後に、瞑想をするんだよ。楽しく続けることが大事かな。

菜穂子: 自宅で好きな時間にできるのはいいですね。

みなみ: 体と心の両方にアプローチですね。でも私、雑念が多いから瞑想とか集中できないんですよ……。

美樹: 大丈夫! 雑念は雑念として「あるがままの自分を認める」のがマインドフルネスだから。「無になる」必要はないの。

菜穂子: やってみて、効果って出ました?

美樹: 出た出た。先のことをあれこれ心配しなくなって、どっしり構えられるようになったよ。あと、自分に必要ないものは必要ないと思えるようになってきたな。

菜穂子: へえー。非常に本質的ですね。

みなみ: 自分が今、持ってるものでも「必要ない」って思えるのは、すごく健康的。ともすると、持ってるものを手放すのは難しいもんね。

菜穂子: 「得たい、得たい」と思いがちよね。

みなみ: みんな「新しく得ること」よりも「ソンすること」のほうが嫌いなんだよね。だから今持っているものを失うほうがこわい。

美樹: そうだね。私はこのマインドフルネス瞑想で「手放すことも怖くない」と思えるようになったよ。

菜穂子: 今、社会情勢が不安定だから、不安感が高い人にはすごく良さそう。試してみる価値ありますね。

美樹: マインドフルネスの練習方法には、瞑想のほかにも「しっかり味わってご飯を食べる」「一歩一歩を意識して歩く」など、色々あるの。できそうな方法を試してみるといいかも。

 

身辺を見直して、持ち物も頭の中も
すっきりと軽やかな2021年にしたい

菜穂子: みんなの「削ぎ落としたいこと、やめること」、いいね、それぞれ参考になりました。

美樹: 「得る」ばかりだった時代はもう終わりなのかもねー。

菜穂子: そういう気分、ありますよね。「得ること」や「持つこと」が素敵じゃない風潮といいますか。

みなみ: 持っているものを手放しつつ、新しいスペースをつくっていきたいね。

美樹: そうだね。その先に新しい自分が見つかるかも!

 

インテリアコーディネート・写真/守山菜穂子(Beautiful 40’s)


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