2020年11月22日

「年齢非公表」だった私が、カミングアウトできたわけ

この記事は、2017年2月3日に行われたイベント「池田美樹50th生誕祭」でのトークイベントを書き起こしたものです。

 

(左)池田美樹 (右)守山菜穂子 2017年2月撮影

 

みなさんの目の前で
生トークをするのが夢でした

菜穂子: みなさんこんにちはー! 2016年に連載していた音声ブログメディア「Beautiful 40’s(ビューティフル・フォーティーズ)」。聴いたことがあるよっていう方〜?

会場: はーい(歓声)!!

美樹: おおー、いるいる。ご愛聴ありがとうございます!

菜穂子: ありがとうございます! 嬉しい~!

会場: (大きな拍手)

美樹: 実は「Beautiful 40’s」という連載を2人で始めた時の「夢」が、イベントで、みなさんの目の前で、生でトークをすることだったんです。今日、それが叶いましたね。

菜穂子: 叶いましたねー! 本当にありがとうございます!!

会場: (大きな拍手)

菜穂子: 今日は、池田美樹の50歳の誕生日パーティということで。美樹さんについて、また40代・50代という年齢について、グイグイ掘り下げて行こうと思います。今日のタイトルは……。

美樹・菜穂子: 「池田美樹と、守山菜穂子のBeautiful 50’s(ビューティフル・フィフティーズ)」!

 

「歳を取るのが恐ろしい」という
30代の切なる悩みから生まれた

会場: イエーイ!!

美樹: 会場テンション高いですね(笑)。さて、まずはこの「Beautiful 40’s」を始めた経緯からお話ししたいと思います。

菜穂子: はい。私が40代になってから、30代後半の後輩たちに「歳を取るのが恐ろしいです」「この先、40代・50代ってどんどん行ったら、私どうなっちゃうんだろう?」っていう話をよく聞くようになったんです。

美樹: 恐ろしいのね。

菜穂子: こういう人がたくさんいた。それで、美樹さんと私がごはん食べながらその話をしていて、「40代、こんなに楽しいのに」「なんでそう思われているんだろう?」って疑問が湧いたのよね。

美樹: 「50代は、もっと楽しいっていう噂なのに」ってね。

菜穂子: それで、「もしかしたら、<壮年女性>の楽しさを、うまく伝えている媒体がないのかも」っていう結論になりました。今、WEBで「40代女性」って検索すると、ダイエット、シミ・シワ、離婚、さらには熟女出張エステとか(笑)、ほんと情けない情報ばっかり出てくるんですよ。

美樹: ひどいのよね(笑)。

菜穂子: あとすぐ「若見え」の広告が出てくる。若作りする必要ありますかね? 「おかん」でもなく、「美魔女」でもない、普通の、マチュアな40代の情報って、ほぼないの。

美樹: もちろん40代ならではの悩みもあるんだけど、私たちは毎日を普通に楽しんでいるし、それを見せたいよね。明るい未来をたくさん見せられたらいいな、って思ってます。

菜穂子: それで、まず私たちがその活動をしようじゃないかということで、自主的にこのメディアを始めました。だから40’sは、周りのお友達とか、後輩の切なる悩みから生まれた企画なんです。

 

あの時、池田美樹を救った
女優・天海祐希さんの言葉

菜穂子: さて、50歳になったばかりの美樹さんにお尋ねします。40代は、ぶっちゃけ、どうでしたか?

美樹: 私ね、実は年齢に関しては、一時期クライシス(危機)があったんですよ。38〜39歳の時かな。「もうすぐ30代から40代になる」、それがものすごく怖かったんです。

菜穂子: そうなんですね。

美樹: ちょうどその頃、雑誌編集の仕事で、女優の天海祐希(あまみ・ゆうき)さんにインタビューする機会がありました。彼女とは生まれ年が同じで、早生まれの私より彼女が1学年下にあたるんです。それで、彼女に「40代になるのが怖いんですけど、天海さんはどうですか?」って聞いてみたの。

菜穂子: うんうん。

美樹: そしたら彼女は「40代っていう自分が知らない世界が、これから広がって行く。新しい世界に踏み出して行くことだから。私はワクワクしています」っておっしゃったんです。

菜穂子: うひゃー、カッコいいな〜!

美樹: その言葉が、私の胸に、ズドン!と来て。あまりにも印象的で。

菜穂子: さすが「理想の上司」アンケートに毎年ランクインしている天海さん、という感じ。

美樹: 「私が経験したことのない世代、それは、新しい可能性の世代なんだ!」って。すごく大事なことを教えて頂いた。もう本当に、その言葉で40代に踏み切ることができましたね。

菜穂子: 理想の上司に、気持ちよく背中を押していただきましたね。

美樹: ほんと。私はたまたま天海さんに教えて頂いたから良かった。この言葉を後輩たちにも伝えて行かなきゃね!

菜穂子: 「新しいところに行く」って、誰でも怖いです。例えば転職するとか、新しい土地に引っ越すのも、やっぱり怖さがある。でも、怖いんだけど、それがワクワクすることなんだと、改めて感じますね。

 

40代ずっと「年齢非公表」だった私が
50歳でカミングアウトできたわけ

美樹: あと私ね、40代の時、自分の年齢をハッキリ言って来なかったんですよ。

菜穂子: そうそう! 美樹さんは「年齢非公表」だったんです。一昨日まで(笑)。

美樹: そう(笑)。昨日が誕生日だったので、いきなり「50歳になりました!」とFacebookで公表しました。

会場: おおー!(どよめく)

菜穂子: 皆さん、ご存知なかったと思う。よね?

会場: (うなずく人多数)

菜穂子: 私も直近までハッキリ知らなかったけどね。それで公表したら、「長年の付き合いだけど、年下だと思ってた!」とか、各所でまあまあ騒ぎになりました(笑)。

美樹: それまで、Google検索で「池田美樹」って入れると、「池田美樹 年齢」って(笑)。

菜穂子: そうそう。年齢って出て来るの! 本当に。

会場: (爆笑)

菜穂子: 女性で、メディアに出ている人にありがちなんですけど。

美樹: 確かに、男性にはあまりない話かもしれないですね。

菜穂子: だいぶ検索されてるよね。

美樹: 世間の人が私の年齢に関心があるのは知っていたけど。でも、すごく迷った。この件についてはずいぶん逡巡(しゅんじゅう)したんです。実はなおちゃんにも相談したし、いろんな人に「私、50歳になるのを言った方がいいのかな?」って聞いてみたのよね。

菜穂子: うんうん。

美樹: ただ、意見が真っ二つに分かれたんです。

菜穂子: あ、そうなんですね!

美樹: 「このまんま年齢不詳でいたほうがいいんじゃない?」っていう人もいたし、「もうキッパリ言った方がいいんじゃない?」っていう人もいて……。

菜穂子: そうなんだー。私は「ダンゼン、言った方がいい派」でした。だって、まだあと40年か50年は生きるし。その間、ずっと年齢不詳にしておく方が余程しんどいと思って。

美樹: いやーその通り(笑)!

菜穂子: 私自身も最初から公表しているので「いいんじゃない? 言っちゃえば?」「ラクになるよ」とかずっと言ってたんですよね。でも、隠した方がいい派も実は根強かったんですね!

美樹: 根強かった!

菜穂子: なるほどね~! でも、思い切ったんですね。

美樹: 誕生日の日に急に思い立って、「50歳になりました」と年齢を書いた手書きのメッセージを作ってFacebookにアップしたんです。

菜穂子: 今までの10年間、年齢非公開だった美樹さんが。発表してみて、どうですか? 心の変わり様は。

美樹: あのね、腹が座りました。もう言っちゃったから。今まで、年齢の件は微妙に避けは来たので。

菜穂子: うん、避けてきましたね。記事にプロフィールを載せるときも、生年月日を書かないとか。

美樹: インタビューを受けても、年齢は書かないで、とかわざわざ言ってましたね。

菜穂子: へえー徹底してるなあ。

美樹: 去年、新聞に取材されたときは……。新聞って、実年齢を書かれるんですよ。

菜穂子: あ、確かに! 新聞は、年齢必須ですね。「池田美樹さん(49)」って書かれる。

美樹: 掲載後に新聞社に許可をいただいて、記事をスキャンして、Facebookにアップしたんですけど。実はひそかに、年齢のところだけ消して。

菜穂子: わざわざ加工してるの!! そんなことまで!

会場: (爆笑)

 

美樹: そんな姑息なことをしていました(苦笑)。

菜穂子: 年齢非公表のための、涙ぐましい努力。

美樹: もう、そういう、せせこましいことはやめようと思って。かなりスッキリしました~!

菜穂子: 真実を隠すことに労力を使うの、疲れますよね。やめて正解。

美樹: 本当にそう。

菜穂子: 年齢を隠していた40代から、出して行く50代に。

美樹: うん、私は思い切ってカミングアウトできたので、今度は私が「50代になるのは怖くないよ」ってみんなに言って、10年間のお返しをするべきかなって思っています。

菜穂子: うんうん。

美樹: こんな私が「50代になったぞ!」って言ったら、こんな50歳がいたらね。これから50代になる人や、これから40代・30代になる人、みんなが怖くないだろうなと思ったの。

菜穂子: そうですよ。つまり社会に、素敵な50代のロールモデルが増えるっていうことです。

美樹: 年齢を言うことで、1人でも勇気づけられる人がいるなら嬉しいな。これから、ますます開けっぴろげな人生にしていこうと思います!

会場: (拍手)

 

この記事は前編です。

後編はこちら 「自分のやりたいことをする」のが幸せの条件

 

※掲載の情報は2017年2月現在のものです。

写真/鈴木智哉(キリンニジイロ)

取材・文/守山菜穂子(Beautiful 40’s)

 

イベント会場はこちら!

スパニッシュバル「marisqueria SoL(マリスケリア ソル )」

◆住所:東京都港区六本木2丁目3-6 セントラルクリブ六本木2 1階
◆最寄駅:
東京メトロ日比谷線・大江戸線「六本木駅」6番口より徒歩8分
東京メトロ南北線「六本木一丁目駅」1番・3番口より徒歩4分
東京メトロ「溜池山王駅」9番口より徒歩8分
◆TEL:03-6277-7364
◆定休日:日曜・祝日・年末年始
◆ホームページ:
http://www.marisqueria-sol-roppongi.com/


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