2021年03月21日

いよいよ「更年期」について語ろう|2021年3月の対談

東京で、強く、美しく、賢く働く40代以降の人のためのメディア「Beautiful 40’s(ビューティフルフォーティーズ)」。3月の対談テーマは「更年期」。女性のみならず、男性もみんなに訪れるこの「変化の時期」を、どう切り抜けるのか? 対策や心構えなどを語り合いました。

 

左・編集長 池田美樹 Twitter
右・プロデューサー 守山菜穂子 Twitter

 

更年期ってなんだか大変そう!?
40代で訪れる大きな不安

菜穂子: 私も今年で40代後半に入ります。そろそろ「更年期(こうねんき)」という言葉が気になる年頃で。

美樹: お、それは……! 

菜穂子: この間、外を歩いていたら、急にフラ〜っと、頭がクラクラする感じがして。気分が悪くなってしまいました。貧血か? いやいや、これが噂に聞く、更年期の目まいか!?って、ギクリとしたんです。

美樹: 女性は、早い人だと40代初め頃から「更年期症状」が出る人がいるみたい。40代半ばだともう、それと言っていいかも。

菜穂子: あっそうか、そもそも「更年期」「更年期症状」があるんですね。その違いは?

美樹: 辞書的な定義だと、更年期は「女性の性成熟期から老年期へ移行する時期。閉経する40〜55歳くらいの時期のこと」となります。日本人女性は閉経がだいたい50歳前後と言われているから、その前後の10年間くらいを指すのが一般的だね。

菜穂子: じゃあ私はとっくに「更年期」の期間の中にいるんですね!

美樹: そうそう。単なる期間だから、誰もが通る道なのよ。

菜穂子: 男性にも更年期があると、聞いたことがあります。

美樹: 男性は40歳以降〜70歳ぐらいまでを広く指すそうです。男性の方が期間が長いのよね。

菜穂子: わあー、そうなんだ。40代以降のみなさーん、私たちみんな更年期ってことですよ!!

美樹: ふふ。そして、その時期に現れる症状が「更年期症状」。その症状が日常生活に支障を来すようだったら「更年期障害」となります。

菜穂子: そうか。私が不安に思っているのは「更年期障害」でした。日常生活に支障をきたしたくないなあ。

 

★言葉の違いをCheck!

【更年期】

女性は、閉経する50歳前後くらいの時期のこと。
男性は、40歳以降を広く指す。
ホルモンバランスが変化する時期。
全ての人が通る道。

 

【更年期症状】

更年期の間に現れる、さまざまな症状のこと。
女性は閉経前後の数年間に、
男性は60〜70代までの長期間、症状が出ることも。

 

【更年期障害】

更年期の症状により、日常生活に支障をきたす状態。

男女ともに、強い頭痛、目まい・耳鳴りや、
ほてり・のぼせ、
さらには冷え・頻尿、肥満などの
身体的症状が出る。
男性では特に精力低下、性機能低下、筋力低下なども。

また、集中力・記憶力の低下、無気力や不安感、
頭のもやもや・イライラ感、うつ、疲労感など、
精神的な強い倦怠感もある。

 

症状は人それぞれ!
まずは病院のかかり方を知ろう

美樹: 更年期って、障害というほど症状が強くならない人もいるし、そもそも症状自体がまったく現れない人もいるのよね。

菜穂子: そうなんだ! 更年期障害の原因は、年齢とともにホルモンバランスが崩れること。ホルモンの減少度合いや、バランスとかって、本当に人によりますよね。

美樹: そうなの。同年代や年上の女性達と話していても「更年期症状? まったく経験してないからわからないな。つらいの?」とか言う人もいて。同じ年代の女性なのに、生理のように経験がわかり合えないのは、ちょっと残念だなと感じたよ。

菜穂子: へえ〜。私は、更年期障害は、とにかく「フラフラ目まいがするー!」とか「汗が止まらない」っていうイメージがある。

美樹: それも含めて、人によるのよね。

菜穂子: そっかそっか。では美樹さん固有の更年期症状について、お話を聞いてもいいですか?

美樹: うん。私はちょうど50歳頃に、冬なのになんだか暑く感じて汗をかいて、その後汗が冷えて寒くなるということを何度か繰り返して。「なんで最近熱っぽいんだろう?」と思ってたのね。2〜3カ月後に「あっ、これが噂に聞くホットフラッシュでは!!」と思ったのが最初かな。

菜穂子: あ、私が感じているのもそんな感じかも。風邪ではないし、二日酔いでもないはずなのに(笑)、クラクラするけど、なんだろう?っていう。

美樹: そういえば私、その時に「更年期症状かどうか調べたい」と思って、まず銀座の某有名婦人科に行ったのね。そうしたらなんと自費診療の検査料になってしまい、カウンセリング料1万円+検査料1万円で、計2万円も取られたのよ! だから、もし病院に行くときは「ほてってつらいから」と言った方がいいかも。

菜穂子: なるほど。「体調悪いんです」って婦人科に行くと、保険診療になる、かも……!?

美樹: その婦人科では「ホルモン補充療法(HRT)」を熱心に勧められたんだけど、私はちょっと抵抗があってやらなかったんだよね。

菜穂子: 毎日飲むホルモン剤のお薬ですよね?

美樹: 今は飲み薬だけでなく、貼り薬、塗り薬などもあるんだよ。

菜穂子: へえー。私それ実はちょっと興味あります。本当につらかったらお薬を飲んで和らげるのは、効率が良いと思っているので。薬への抵抗も、人により色々ですよね。そこはお医者さんと相談ですね。

美樹: 更年期障害の相談は、女性は「婦人科」か「レディースクリニック」と呼ばれる病院なんだけど。男性はどういう病院にかかるといいのかな。

菜穂子: 調べたところ、基本は「泌尿器科」のようですが、最近では「メンズヘルス外来」「男性更年期外来」という名前で門戸を開いているところが増えているようですよ。ネーミングでだいぶ印象が違いますね。

美樹: それは行きやすいね。最新の医療情報を持っている病院は、やっぱり安心。1人で苦しまずに、症状がつらい人ほど、まずは病院にかかって欲しいな。

 

お好みと予算に合わせて
薬とサプリで予防や緩和もできる

美樹: 症状の緩和には大豆由来の「エクオール」という成分の効果が実証されているよ。私は、先輩方に大塚製薬の『エクエル』というサプリメントを勧められて、飲んでた。エクエルは周りの人もみんな飲んでて、いいって言ってるね。

菜穂子: へえー気になる! 大塚製薬のホームページによると「エクエル」は男性の更年期にもOKみたいです。これは、ジャンルは「健康食品」になるんですね。気軽に飲めて安心です。

美樹: 他に『薬用養命酒』も飲んでたよ。

菜穂子: おお、ロングセラー出た! 安心のブランドですね。養命酒は「薬草酒」で、分類だと「第2類医薬品」とのこと。「滋養強壮」のイメージあるけど、それって要するに、更年期の症状、更年期障害にもいいということか。

美樹: 漢方薬を飲んでいる人も多いよね。有名な「イスクラ薬局」など、漢方薬局も身近にあるけど、ちょっと高くつくかも。私の場合は更年期障害も診てくれるメンタルクリニックで漢方薬を保険処方されてたから、お安く済んだよ。「加味逍遙散(かみしょうようさん)」という漢方薬を3年飲んだな。

菜穂子: あ、そういえば、知り合いのテレビ番組プロデューサーが「テレビショッピングのQVCで、高麗人参(こうらいにんじん)のサプリメントがバカ売れしてる」って言ってました。50〜60代女性の中で話題になっていて、飲むと元気になるって。そのサプリはなかなかの高額でしたけど、某有名女優さんも個人で購入して飲んでいるという情報。

美樹: へええー、いい商品ってまだまだあるんだなあ。

菜穂子: 他にも市販薬で、小林製薬の『命の母A』とか有名ですよね。タケダの漢方薬『ルビーナ』というのも聞いたことがある。どちらも薬局で購入できる、第2類医薬品です。

美樹: サプリメントからお薬まで、色々あるね。

菜穂子: 薬局の薬剤師さんに相談してみるのも良さそう。

美樹: メーカーやお店のホームページ、パンフレットなどでも、積極的に情報提供されている。街中にも相談できる場所がいろいろあるから、1人で悩まず色々情報を集めるといいと思うな。

菜穂子: 何が身体に合うかとか、費用感、病院に行くのが好き・嫌いとか、好みがありますものね。私は今のうちから、気軽に色々試してみようっと!

 

心がジェットコースターに乗っているみたい!?
精神面への影響も甚大

美樹: 症状でいうと、あとはメンタルの上下が激しかったなあ。

菜穂子: 身体だけでなく、精神面にも影響が出るんですね。

美樹: すごいよ。心がジェットコースターに乗っているみたいにぶんぶん振り回された。

菜穂子: なんと……!!

美樹: 元気のいいときと、ものすごく調子が悪いときが、急に交互に入れ替わる感じで。自分で感情がコントロールできないんだよね。ものすごくつらかった。

菜穂子: 調子が悪そうだなあとは思っていたけど、具体的にはそんな感じだったんですね。初めて聞きました。教えてくれてありがとう。

美樹: メンタルクリニックに行って、精神安定剤を処方してもらわなくては、外出もできなくなった時期もあったよ。4カ月間くらい。

菜穂子: そっかそっか。そういえば、鬱の症状が出る人も多いと聞きます。急に悲しくなるとか、つらくなるとか……。

美樹: うん。私もしばらく精神安定剤を飲まないと、生活できなかった。そういう意味では、私は「更年期障害」だったね。「これは更年期だ、これは更年期だ」と唱えてなんとか乗り切れたかな。

菜穂子: 確かに、それを知っているのといないのでは、大違いですね。「倦怠感」という表現もよく見かけますけど、今まで普通にできていたことが、急にだるい・面倒くさいと感じたら、要注意なのかも。周りの人もケアしてあげたいなあ。

美樹: そう! 知識を持っておくのは本当に大事! 50歳前後でメンタルが不安定な人は、更年期障害を疑ってみるといいと思う。

菜穂子: 今、感染症対策とか、仕事や生活環境の変化が大きいじゃないですか。急にドキドキするとか、何もかもイヤになるとか、精神面に影響がある人も多いと思うのですよね。でもそれが「更年期特有のものだな」と思ったら、ずいぶん冷静になれそう。

美樹: そういえば、ふと気づくと、今、更年期症状がほとんどないことに気がついた!

菜穂子: えっ、そうなんですか? 一番しんどかったのは4年くらい前ですよね。

美樹: うん、先輩方からは「気づかないうちにいつか抜けるよ、そうしたら天国だよ」って言われてたんだよね。私、天国に到達したのかな!?

菜穂子: わーすごい(パチパチパチ)。そうかあ、この期間が「いつか終わる」ってわかっていれば、焦らないですみますね。更年期は、人生の後半に向けて、心身のバランスを崩しがちな、嵐の時期なのかもしれませんね。

美樹: 40代半ばで一度落ち込んだ幸福度が、人生後半には回復していくという研究結果もあるから、通過儀礼みたいなものなのかもね。

 

超高齢化社会だからこそ
更年期を積極的に語り合おう!

菜穂子: ところで先程、生理の話題が出たけど。生理も人によって症状いろいろですよね。すごーく重くて、起き上がれないほどしんどい人も入れば、淡々と毎月来るだけという人もいる。

美樹: 私はのたうちまわるほどひどかったよ。重かったなあ。

菜穂子: 生理については色々と語られているのに、なんで更年期の情報はあまりないんだろう?

美樹: 更年期というのは昔は「女じゃなくなる」と言われて、恥だとされてきたんだよね。私が雑誌『クロワッサン』編集部にいたちょうど20年くらい前に、更年期の特集をしたんだけれど、インタビューを引き受けてくださった方々がみなさんそうおっしゃった。

菜穂子: ああそうか、「はしたない」的な感覚ですね。

美樹: 「女性の更年期=生理が終わる=その人が女じゃなくなる」という連想ゲームも一般的にあるよね。

菜穂子: うわー、なるほどねー。わかる、わかるけど、それは昭和の感覚ですよね。生理があろうがなかろうが、子どもを産む産まないに関わらず、そもそも生まれた時の性に関係なく、自己認識が女性なら、女性でしょう。それが現代のダイバーシティの考えじゃありませんか。

美樹: 今はだいぶ時代が変わったよね! だから、20年前に口火を切って語ってくださったヘアメイクさんやイラストレーターさんなどの業界の方々や、その後も語り続けてきてくれた人達に感謝だね。そのおかげで情報が増えて来たんだと思うよ。

菜穂子: 本当にそうですね。考えてみれば、生理については、女性の社会進出の流れと共に、50年近くかけて、さまざまな人たちが自分ごとを語ってくれたから今に至っているんですよね。

美樹: 生理に理解のある男性も格段に増えて来たよね!

菜穂子: そういう意味で、高齢化社会のこれから、男性の更年期についてもだいぶ情報が増えて来たから、更年期を語るチャンスがさらに増えそうですね。

美樹: 実は私、去年、女性だけの集まりで「ちょっとほてるのよね」、という話題になったとき、その人たちに「生理は終わりました?」と聞いて、露骨に嫌な顔されたことがあって……。更年期を語るチャンスだと思ったんだけど(苦笑)。

菜穂子: ふむ。自分で語るのは良いけど、人に聞くのはタブーなのか。体型や毛髪、妊娠、病気などの話題と同じですかね。不躾(ぶしつけ)にはならないよう気をつけねば。

美樹: オープンに語り合った方がいいと思うんだけどなあ。

菜穂子: この40’sで更年期の記事を作ることは、私としてはちょっと勇気が要るけど、やっていく必要がありますね。いろんな人に更年期のお話を聞いてみたいなあ。

美樹: これを読んでいて、自主的に更年期障害を語ってくれる方、体験談を書いてくださる方など、歓迎します! ぜひお声がけください。

 

写真/守山菜穂子

 

参考資料:

大塚製薬 更年期ラボ
https://ko-nenkilab.jp/

小林製薬「命の母」あなたの更年期症状をチェック!
https://www.kobayashi.co.jp/brand/inochinohaha/hahaa/check/

久光製薬「エンジョイ エイジング」
https://www.hisamitsu.co.jp/hrt/

タケダ「ルビーナ」更年期障害とは?
https://rubina.jp/menopause/

養命酒「未病改善ナビ」更年期のさまざまな不調
https://www.yomeishu.co.jp/mibyo_kaizen/kounenki.html


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