2018年09月30日

独身貴族は幸せか?

 最近、「Yahoo! 知恵袋」に、「独身貴族って幸せですか?」と題する質問が載っていました。独身貴族、かあ…。久しぶりに聞いた言葉だな、と思いながら眺めてみました。

 回答数は37。「本人が良ければそれでいいんじゃないか」という答えが多くを占めています。そりゃそうだ。

 そんな中、目立った回答がいくつかありました。「ひとりで何が幸せなんだ? 分かち合う相手がいてこその幸せじゃないか」と。この「相手」というのは「パートナー」を指しているようです。

 パートナーをつくらないんじゃない、できないことだってあるんだよ! とツッコミながら考えてみます。

 そもそも、独身貴族とは何でしょう。デジタル大辞泉によると「経済的・時間的にゆとりがある独身者をうらやんでいう言葉」とあります。ですが、近年、独身だからといってゆとりなんてものはあるのか。独身「貴族」の存在すら疑わしい世の中ではないですか。

 国立社会保障・人口問題研究所によると、日本人の生涯未婚率は2030年に男性27.6%、女性18.8%になると推計されています。男性の4人に1人、女性の5人に1人は生涯未婚という時代が近づいてきているのです。

 この状態を、社会学者の山田昌弘氏は「家族難民」と呼んで警鐘を鳴らしています。山田氏によると、家族難民とは「家族のサポートを受けられない人たち——自分を必要とし大切にしてくれる存在がいない人たち」のことです。

 いっぽう、博報堂の独身研究家・荒川和久氏は著書『超ソロ社会』の中で、「家族とソロ社会(=未婚社会)とは対立しない」といいます。「ソロで生きる力を一人ひとりが持つことこそが、新しい未来のしなやかなコミュニティを創造することにつながる」というのです。

 独身「貴族」が幸せか、ではなく「独身」でもいかに幸せに生きるかということを考えなくてはならないのが、これからの時代だといえましょう。

 それよりも私がもっと気になったのが、「独身貴族」はどうやら男性を指すようだということオスカー・ワイルドも19世紀に「独身貴族には重税を課すべきだ。ある男は他の男より幸せだというのは不公平である」という言葉を残したくらいですから。

「独身貴族」がこれまでは男性をいう言葉だったのならそれでもう仕方ないのですが、独身者が多くを占める世の中になっていくのですから「独身」という言葉と議論の中に自然に女性やその他の性も含んでいてほしいなあ。

 結論。問:独身貴族は幸せか? 答:ごく少数の男性のことを考える時間があったら、これから多数現れてくるすべての独身者が幸せに生きることのできる世の中について私は考えたい。

 こんな回答でいかがでしょう。


2018年09月30日 Posted by miki | カテゴリー: Life-Style | タグ: ,

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