2018年07月25日

知っておきたいお金のこと。投資は新しい未来をつくるための社会貢献

 

お金のことって、難しい。特に投資となると…。でも、40代ともなれば、賢いつきあい方を知っておきたいもの。そこで、投資に関するお話を聞こうと、資産運用会社「レオス・キャピタルワークス」社長の藤野英人さんのところにお伺いしてきました。

日本人はお金が大好き。だけど…


「日本人はお金が大好きなんですよ」と、藤野さんが見せてくださった資料を見て驚きました。日本銀行調査統計局が2017年8月に発表した「資金循環の日米欧比較」によると、金融資産合計に占める現金・預金の割合は、米国13.4%、欧州33.2%に比べ、日本は51.5%と突出しているのです。

「日本の金融資産の合計は1,809兆円。うち、約930兆円が現金・預金です。これだけの大きな金額が、何も社会のために使われておらず、もったいないですよね」

 

日本の現金・預金の割合が極めて多いのは、日本人がお金を社会のために使うことが好きではないからだと藤野さん。

「寄附額という観点で見ると、先進国の中で一番金額が少ないのが日本。成人1人あたりの年間寄附額は、米国13万円、日本は2,500円です」

少ない理由は、日本人はお金が手元を離れると自分のものという意識がなくなってしまうけれど、米国の場合は、寄附などで手元を離れても「自分のお金が世の中の役に立っている」という意識を持っているからだといいます。

「資金循環の日米欧比較」に戻ると、金融資産合計に占める投資信託や株式の割合は、米国46.8%、欧州27.4%、日本は15.4%。日本人は「投資」になんとなくダーティーなイメージを持っているのも、投資が少ない一因だといえそうです。

「ここ20年の各国の家計金融資産の推移を見ると、米国は3.11倍、英国は2.27倍なのに比べて日本は1.47倍とほとんど伸びていないんですよ。預金だけでは資産はなかなか増えていかないということです」

ちなみに、日本人のタンス預金の額は約43兆円もあるのだとか!

「今のトレンドは、タンスではなくて靴箱や冷凍庫なんですけどね(笑)」

投資は新しい未来をつくるための社会貢献


自分が働いている会社に対する信頼度を調査したエデルマン・トラストバロメーターの資料によると、日本人の信頼度は57%で、韓国と並んで先進国で最低。ちなみにアメリカは79%、中国は82%などとなっています。

「とある調査によると、日本人が自分の働いている会社を好きという割合は約40%、嫌いという割合は約60%です。会社で働く約6割の人が、忠誠心のない状態で働いているということですね」

これは恐ろしい! 私はもう、会社を辞めてしまったけれど、会社員時代に忠誠心があったかどうか聞かれると…確かに自信がありません。

働くことをストレスととらえ、会社も信用していない、となると、「投資」なんてできっこない。こういう負のスパイラルを止めるために必要なのは「ありがとう」の一言だと藤野さんは言います。

「『ありがとう』はお金がかからないけれど、最大の投資だと私は思っています。私の考える投資の定義は、エネルギーを投入して未来からのお返しをいただくこと。エネルギーとは、情熱や行動や時間、体力、愛情、そしてお金などです。『お金』はごく一部に過ぎません。では、未来からのお返しとは何かというと、モノやサービス、それ以外に感謝、成長、経験、そしてお金などのこと」

なぜ「投資」なのですか?

「株式投資は、企業を応援し、新しい未来を作ることに手を差し伸べる行為。つまり社会貢献なのです」

なるほど! 投資は社会貢献だという意識がきっと、私たちにはまだまだ少なかったのですね。

「『ありがとう』の一言から、自信を持ちがんばろうと思える自分になれて、成長機会を与えてくれる会社が好きになり、がんばっている会社や人を応援したい=投資したいという気持ちが生まれる。そんなグッドスパイラルを起こすことができるはずです」

うん、だんだん「投資」に興味が湧いてきました!

「実は、あまり知られていないことなのですが、日本経済が停滞していると思われていたアベノミクス前の10年(2002年~2012年)でさえ、日本の上場会社の約7割はちゃんと株価が上がっていました。私は投資家として、日本の未来を信じています」

 

藤野英人(ふじの・ひでと) レオス・キャピタルワークス代表取締役 CIO(最高投資責任者)。1966年富山県生まれ。野村系、JPモルガン系、ゴールドマン・サックス系の投資運用会社を経て、2003年レオス・キャピタルワークスを創業。中小型・成長株の運用経験が長く、ファンドマネジャーとして豊富なキャリアを持つ。著書に『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『投資レジェンドが教えるヤバい会社』(日本経済新聞社)、『さらば、GG資本主義 投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)など多数。一緒にいるのはひふみ投信キャラクターのひふみろ。


2018年07月25日 Posted by miki | カテゴリー: Life-Style | タグ:

関連記事