2018年01月09日

40代のスキンケアに必要な、とある心構え


文/編集部


美容業界を知りつくしたプロフェッショナルが語る、スキンケアの極意

池田: 「Beautiful 40’s」、いよいよ第4回目ですね。

守山: 今日は外苑前「キハチ青山本店」のテラスからお送りしています。

池田: もう、桜は散ろうとしてるんですけど。ちょっと寒いですね。

守山: でも、気持ちいいですね〜。

池田: 花冷えの季節ですね。この連載をもう1年くらいやっているような気がしてならないのですけど、まだ4回目ですね。

守山: まだ4回目です。2・3回目は「お洋服」の話をしまして、4回目の今日は「スキンケア」の話をすることになっています。

池田: いよいよね。女性誌と言えば「美容」。専門誌があるくらいの「鉄板ネタ」ですから。

守山: 欠かせないですね。私はその専門誌の広告営業を2年間ほどやっていたので、その頃は、化粧品をかなり使い込みました。

池田: 私もビューティー担当の時期があったので、かなり使って来てる。そんな私たちが、いろんな話をできればと思っています。

守山: はい、お願いします!

 

40代女性が、サラサラ素肌を作るコツ

池田: では、ビューティー雑誌の担当をしていたことのある菜穂子さん。スキンケアは最近いかがですか?

守山: 私はスキンケアがすごく好きで。10代・20代の頃から「メイクよりスキンケアの方が好き」っていう人間だったんです。

池田: それは、結構、変わってますね。

守山: 変わってますかね?

池田: だって、ほら、10代・20代のコって、どっちかというと色を付ける方(メイク)から入る気がする。

守山: ああ、そうかもしれないですね……。スキンケアのパッケージとか、テクスチャー(質感・手触り)とか、素材の柔らかい・硬いとか。そういうのがすごく好きだったんですよね。「モノ」として。

池田: なるほど。なんか「美大に行った人」っていう感じがする。

守山: 確かに(笑)。絵の具とかに近いのかもしれないですね。「このクリームの、この角(ツノ)が立つ感じが好きだわ!」みたいな。そういうのがありまして。

池田: 最近は?

守山: すごくいろんな商品を使って来たんです。そんな私が、2年前に実は「スキンケア断捨離」をしまして。今はほとんど……1品か2品しか、使わない。

池田: へえー! 40代になって、人生を重ねて行けばいくほど「品数が増えていく」とのがスキンケア、という法則があると思ってました。

守山: ありますよね。でも、もしかすると私は30代前半くらいの時に、いろいろ試し過ぎたことの反動が、今、来てるのかもしれないです。仕事でもあり、好きでもあったので、その頃は本当に「洗顔フォームを2種類使って、導入液を使って、化粧水をコットンで叩いて……」。

池田: やるよね!

守山: やりますよね。「○○を重ねて、**と☆☆を重ねて、最後はアイクリームを重ねて……!」みたいな。1つの顔に対して、4つも5つも重ねていた感じだったんですけれど。今は、すごくシンプルなクリームを、1個だけ使っていて。顔もなるべく軽く洗うようになりました。洗顔フォームとかで、ガリガリ、ゴシゴシ洗わずに。さっと洗って、さっとクリームをつけて、終わり。っていう風に、大きく変えました。

池田: え!? 化粧水、使わないの?

守山: 化粧水はね、使いたい気分の時だけ使います。

池田: えー! それで大丈夫?

守山: 全然、大丈夫なんですよ。

池田: 「化粧水をつけずに、クリームだけつける」って、ちょっと衝撃。

守山: 変でしょ? 変だと思うんです。私もずっと化粧品会社さんの仕事をしていたので、その時には「ライン(シリーズ)で使う」のが当たり前だと思ってたんですけど。実はその頃に、2人の方の書籍を同時に読んで。1人は、美容皮膚科の先生の本(『水だけ洗顔で、一生美肌!』)。もう1人は、とある化粧品会社の社長さんが書いている本(『すっぴん美人の教科書』)。その化粧品会社は、なるべく「アイテムをたくさん使わない」といういうことを提唱している会社なんです。全く違う時期に出た本を、偶然、同時に2冊読んだら「あれ? なんだ、化粧品を使わなくてもいいのかも」という新しい考え方が、自分の中に芽生えてきて。試しに、ある週末の3日間「化粧品断捨離(けしょうひん・だんしゃり)」をしたんですよ。化粧品を「何にも、1個も使わない」っていう週末を、1回作ったんです。

池田: よく言う、肌の「断食(だんじき)」ね。

守山: そう、断食ですね。顔や髪の毛を洗ったりするのも、石鹸も使わずに、お湯だけで洗って。「スキンケア類の化粧品を何もつけずに、メイクもせずに過ごす3日間」っていうのを作ったら。なんと、肌がすご〜く軽かったの!

池田: へえ〜。まだその経験はないな、私。

守山: サラッサラで。「あれ? 自分の肌って、こんなに軽くてふわふわなんだ」って。いつも、何をつけても「常に乾燥してる」と思ってたのに、この3日間は、乾燥も全くせずに。自分の肌が「頑張ってくれてる」というのを実感したんですよ。それで「これ、すごく気持ちいいな」と思って。それが2014年の年末ですね。ちょうど年末の休みで、3日間、誰にも会わない時にやったんですけど。そこから、劇的にスキンケアを減らして、今は石けん類もすごく減らしてます。なるべく薄く、というか「ちょっとだけ使う」。必要な時に、ちょっとだけ使うようにしています。

池田: ちなみに、その最後の選択で残ったクリームというのは、どこのもの?

守山: クリームは「キールズ」という会社の、「ウルトラフェイシャルクリーム」です。

池田: 「キールズ」は、割と最近だよね? 日本に上陸したの。

守山: そうですね。アメリカのブランドなんですけど、飛行機に乗っている操縦士、冒険家の方が「高度何千メートルの所で飛行機に乗っていると、肌が痛んでしまう。その凍傷を防ぐために作った」という物語があるブランドで。そういう「必然があって生まれた」みたいなところがすごく好きですね。

池田: 奥に「ストーリー」がある。私は使った事がないから、ちょっと試してみたいなあ。

守山: すごく良いと思います。ひじ、ひざ、すねとか、身体のカサカサとするのが気になるところにも、薄く塗っちゃったりしてますね。1本でマルチに使えて。

池田: ちょっと面白い。勉強になりました、というか、試してみたくなりました。

守山: この「スキンケア断捨離」を、誰にでも勧めて、みんなが上手くいくかどうかは正直わからないんですよ。だけど、自分が「スキンケアをあれこれやったけど、何が合うのか、もうよく分からなくなってる」とか、「何をつけても乾燥する感じがする」っていう人は、1回やってみると、ちょっと面白いんじゃないかなと思う。

池田: そうね。「この日は、肌の断捨離してみよう」なんてね。

守山: リセットにはなると思いますね。「そんなに色々つけなくても、自分の肌が、ちゃんと皮脂を必要な分だけ出してくれて、保湿してくれるんだな」っていう。自分を信じられるというか、そんな感じになれた「スキンケア断食」でした。

池田: うん。面白い。

 

40代の麗しボディを作るスキンケア

守山: 美樹さんは、何かスキンケアに対しての「こだわり」ありますか?

池田: 私は実は、こだわりがなくて。

守山: お! 意外〜。

池田: 仕事柄、いろいろな化粧品を頂くじゃないですか、私たち。

守山: 編集者はそうですね。製品サンプルとか、新製品発表会とか。

池田: もちろん、自分で買ったりもするんですけど。もう「何でも使ってみたい」の。

守山: 「新しいのを試すのが仕事」みたいな所ありますよね。

池田: 仕事だし、実際「好き」っていうのもありますね。自分が「使い心地が良いな」と思った物は、自分で買って試すこともしています。だから私は「スキンケア断捨離」をしたことはなくて、今でも「まだ果敢にいろんな物にチャレンジしている」という感じですね。

守山: 何かお気に入りのアイテムとか、ブランドとか、ありますか?

池田: 実はね、40代になって目覚めた事があります。ここで発表したい。

守山: はい、どうぞ。

池田: 「ボディクリーム」!!  めっちゃめちゃ凝っています。

守山: へえー。そうなんですね。

池田: ボディケアって意外とね、訊いてみると、みんなやってない。専用のボディクリーム、持ってます?

守山: 私、一応ありますね。でも、毎日は使ってない。「今日、使おう」と思った日に使う、という感じですね。

池田: 実は取材で、ボディクリームのページを作ることがあったんですね。その時にいろいろ試してみて「なんでこの喜びを、今まで知らなかったんだろう?」って思ったの。

守山: 最近、目覚めた感じですか?

池田: 40代になってすぐ、くらい。ボディクリームとのつき合いは40代になってから始まりました。何がいいかってね、私「香り」が好きなんですね。その「香りに包まれて眠る」という、この贅沢。しかも朝、起きたときに、お肌はスベスベになってるし。なんかもう、いいことずくめというか。ある程度、年齢を重ねて、お肌が「パッと見たときに粉を吹いてる」という感じで白っぽくなってるとイヤじゃない?

守山: 痛ーい! イヤです!!

池田: 誰でも経験があると思うんだけれど、それも、もちろん解消できるし。

守山: 主に「乾燥対策」? 「香り重視」ですか。

池田: 乾燥対策に、香りで「+α」って感じかな。

守山: 塗り方のコツとか、あります?

池田: 「お風呂上りに塗って、そのまま眠る」。私の好きなアイテム、実は日本で売ってないんですよね。昔は日本に入っていたんですけども、フランスのメーカーで。私、ワインが好きなので、ブドウ由来で作っている物があるんですよ。名前ド忘れしちゃった(笑)。後でブログに書いておきます。「フランスに行った時に、そこのボディクリームをまとめ買いしてきて使う」というのが、私の定番です(「コーダリー」でした)。

守山: なるほどね。その「包まれる香り」については、何かこだわりありますか?

池田: 私ね、一番好きなのは「ローズ」なんです。

守山: 女らしい!

池田: どんなブランドでも、必ずローズの香りはありますよね。でも例えば「このブランドのローズが好きだ」と言っても、ずっとそれが好きなわけじゃないのが不思議な所で。時期とか、気分によって、いろんなブランドのローズの香りが……「今日はこっちがいいな」とか思うんですよ。なので「ローズの香りは必ず買うんだけど、ブランドは決めない」というのが、私のやり方です。

守山: おしゃれ。おしゃれです。私ね、実はローズってあまり好きじゃなくて。

池田: えーー! 珍しい。女子はみんなローズの香りが好きだと思ってた。

守山: そうなんですよ、なんかその「当然、好きでしょ?」って言われることのプレッシャーもあって。「いや、実は苦手なんです…」とは言いづらい世の中でもあるんですけど。

私は、柑橘(かんきつ)系とか、さっぱりした香りの方が好きですね。グレープフルーツとか、あまり甘くないもの。

池田: 私は逆に、ちょっと柑橘系は苦手かも。

守山: あとは、ボディクリームも、スキンケアの顔のクリームもそうなんですけど、実は「香りがない」ものが一番好きです。無香料を選んでいます。

池田: もの足りなくないの?

守山: 普段、出かける時には香水をつけることが多いので。香りが混ざるのがイヤで。

池田: 香水を使うんだったら、理解できるなあ。私の棚には使わなくなっちゃった香水が今、いっぱいあるな、そういえば。

守山: 夜、香水つけて寝たりするのが好きです。

池田: じゃあそれが、私のボディクリームと同じ意味だね。でもボディクリームには「乾燥対策」という、妙齢女性の重要なミッションもありますから。

守山: 今日お話を聞いて、そういえば、「ローズ」の香りのものを最近使ってなかったけど、もしかしたら、齢(とし)を取って使ってみたら、また気分が違うかもしれない。試してみようと思いました。ずっと遠ざけてたんですけど。

池田: ローズの香りについても取材をしたことがあって。世界で香りの分類をして、ローズの中のとある香り成分を見つけた先生が、日本の研究所にいらっしゃるんです。蓬田勝之(よもぎだ・かつゆき)さんという方なんですけど。蓬田先生によると、実際にローズの香りには「鎮静(ちんせい)効果」がある、という研究結果が出ているそうです。「ローズの香りをかぐと、そのまま、すぐ美しくなる」という訳ではないけれど、少なくとも「気持ちを落ち着ける効果がある」と。だから、実は眠る前にも、ローズの香りがぴったりかなと思っています。

守山: 理にかなっているわけですね。

池田: 意外なんだけれども。ローズはなんとなく、華やいでいるイメージがありますよね。

守山: ありますね。なるほど。ちょっと「ローズの香り」研究してみたいと思います。

 

まだまだ奥が深い、 40代のビューティ話

池田: 今月「スキンケアの話をしよう」って言ってたのに、全然スキンケアの話してないね(笑)。

守山: 断捨離する話と、ボディクリームの話をして終わってしまいました(笑)。スキンケア、それだけ奥が深い! ということですね。

池田: 奥が深いですよー。本当に。私は今だに「ライン使い」信奉者だしね。まあいろんな「自分の形」があっていいかな、と思います。

守山: はい、確かに。「楽しむ」っていうのが大事ですよね。

池田: そうそう。だから「スキンケア道」みたいに入り込まなくていいと思うの、私。

守山: 「義務感」とかね。そうじゃなくて「自分がここが好きだから、それだけやる」みたいな、その「ラクチンさ」があってもいいんじゃないかとは私も思います。

池田: 40代のスキンケアは、リラックスしてやるといいかな、という風に思います。さて、このまま来月は、メイクの話をしちゃいましょうかね。

守山: そうですね。ビューティーの2回目、メイクの話をしたいと思います。それでは、良いゴールデンウィークを!

池田: 来月も皆さん、お楽しみに。ありがとうございました。

※この記事はサウンドマガジン「Beautiful 40’s」の書き起こしで、2016年4月に収録されました。

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※この書き起こしはテープ起こし専門ブラインドライターの松田昌美さんにお願いしました。視覚障がいのある松田さんのブラインドライターというお仕事についてはこちらから

写真/池田美樹(編集部)


2018年01月09日 Posted by miki | カテゴリー: Life-Style | タグ:

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